中古商品を取り扱っている方なら、一度は考えてしまう悩み。
『モノレートのランキング推移以上に回転が悪い』
私も中古商品を取り扱い始めた頃は、この問題に非常に悩まされた記憶があります。
『モノレートの分析が間違っている訳でも無く、確かに中古商品は売れている・・・。』
『しかし、自分の商品は何故か売れていかない・・・。』
今回は何故この様な事が発生してしまうのか、解説していきたいと思います。
ランキング以上に回転率が悪い理由
結論から言ってしまうと、その出品コンディションに需要が少ないからです。
当ブログでも散々お伝えしてきていますが、中古商品には需要の多いコンデションと需要の少ないコンデションがあります。
例えば、あなたに何か欲しい中古ゲームソフトがある場合に、Amazonを見て何を基準に購入しますか?
出品者の評価やコンデション説明文を参考にするかとは思いますが、そこは一旦除外してください。
となると多くの方は、価格の安い商品が真っ先に候補に挙がるかと思います。
では、多少コレクター性のある初回限定版などの中古DVDであればどうでしょうか?
今度は価格の安さだけでは無く、限定盤に付属した特典・ある程度の状態の良さも選定対象になる事でしょう。
つまり、価格だけでなくその商品の状態に対しても需要があるという事ですね。
価格の安い商品が真っ先候補に挙がるという事は、Amazonで言えば最安値、もしくはそれに近いコンデションである【可】【良い】の方が需要が高いという事です。
逆に状態に需要がある商品に関しては、より綺麗であろう【非常に良い】【ほぼ新品】に高い需要があります。
もちろん人の考えは十人十色なので、0か100かという話ではありません。
あくまでも購入者様が求める傾向であり、どちらの方が売れやすいかという事です。
”多くのライバル出品者に埋もれてしまうから”は間違い?
『多数のライバル出品者に埋もれてしまい、深いページに自分の商品が表示されているから売れない』といった事を良く聞きます。
100%間違いであるとは言い切れませんが、問題の本質的には正しくはありません。
以下の商品を例に挙げ説明していきましょう。
最安値の平均から見るに、【非常に良い】の相場は3,000円前後であるといえます。
では3,000円前後で出品した場合、自分の商品は何ページ目に表示されるか確認してみましょう。

3,000円ラインは画像赤線部分。
確認してみると、4ページ目に表示されている事がわかります。
確かに決して浅いページとは言い切れず、お客様からしたら何度もページジャンプする必要があるので、手間になり購買意欲が削がれてしまうかもしれません。
確かにそれも一理あるのですが、言い返せばその状態に需要が無いから手間というだけで購入動機を失っているに過ぎません。
これもあなた自身が購入者様の立場になって考えてみて下さい。
本当に状態の良い商品が欲しいのであれば、ページをまたぐ手間だけで諦めますか?
買う前提で探している、また大事なお金を使う以上はページまたぎの手間だけで妥協したりしませんよね?
そこで諦めてしまうという事は、つまりはその状態で無くても良い=需要がそれほど無いという事です。
もちろん微々たる影響はあるでしょうが、本質的に見れば出品者に埋もれてしまう=売れないは間違いですね。
埋もれてしまって売れにくいパターン
前項で100%間違いでは無いと言い切れなかったのは、ケースバイケースであるからです。
例えば、先ほどの例はあえて上位コンディションで示す事により、それが埋もれてしまって売れにくいという話でした。
しかし、中には同コンディションでも埋もれてしまう様な商品もあるのです。

1円商品なので例としてはあまり適切ではありませんが、画像のように同価格でページが埋め尽くされてしまう商品があります。
例えばこの商品が下位コンディションに需要がある場合に、あなたの商品が同じ価格で2ページ目に表示されているとどうなるか。
深く考える必要は無く、もちろんの事ながら売れる可能性は極端に低いでしょう。
この様な場合は、ライバル出品者に埋もれてしまい売れにくくなるパターンであるといえますね。
指している状況により、言葉の意味が少し変わってくるというだけの解説でした。
埋もれてしまっても本当に売れるのか
みなさんが最も気になる部分はここですよね。
『上位コンディションに需要があれば売れると言うが、本当にそうなのか?』
その証拠となる商品を一つ紹介します。

こちらは、「ヨルムンガンド」というコミックの全巻セットです。
7月4日に【非常に良い】1,980円で出品し、7月15日には売れていきました。
マンガコミックは手に取って読む以上、その状態の良さが求められる傾向があるので必然的に上位コンディションに需要があります。
疑問点は『埋もれてしまっても需要があれば売れるのか』という事なので、商品ページを確認してみましょう。

ご覧の様に1,980円のラインであればページは3ページ目。
埋もれてしまっていてもしっかりと売れている事がわかります。
一応モノレートも確認しておきましょう。

売れた7月15日時点では出品者は48人、最安値は895円となっています。
上位コンディションに需要が無ければ、この出品者数かつ最安値から1,000円以上も高い商品が早くに売れるとは考えにくいです。
この事から、需要さえあれば例え埋もれてしまってもしっかりと売れるという事がわかっていただけたかと思います。
最後に
適正価格で出品しているのに、モノレートもしっかり分析しているのにランキング以上に回転の悪い中古商品は、そのコンディションに需要があまり無い事がほとんどです。
状態需要の見分け方については、あなたが購入者様の立場になって考えればおのずと分かってくるでしょう。
よっぽど偏った考えでない限り、一般的な購入者様の心理は理解できるはずです。
ましてやせどり始めたてであれば、まだ意識は消費者寄りにあるかと思います。
時にはあえてコンディションを下げて出品するといったテクニックもありますので、覚えておくとよいでしょう。
詳しくはこちらをご覧下さい。

お客様ありきの物販ビジネスですから、お客様の視点に立って考える事で数多くの悩みは解決できるかと思います。
これから何か迷った時には、この心掛けを思い出していただきたいですね。